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旧コラム 2016年4月

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婚姻費用分担金額、養育費金額の変更はできるか [離婚問題]

広島市の弁護士仲田誠一です。

離婚の話です。
 

離婚係争中(別居中)の婚姻費用金額、離婚後の養育費について、一度決めた金額を変更できるのでしょうか。

もちろん、一旦決めた金額を一方が自由に変更することはできません。
 

婚姻費用養育費は、それを決めたときに存在した事情、あるいは予測できた事情を基に金額を合意(協議離婚あるいは離婚調停・婚姻費用分担調停で決まったとき)ないし決定(婚姻費用分担の審判、離婚訴訟で決まったとき)されています。
 

金額を決めた後に決める時には予測できなかった事情が発生すれば、当然として変更を行う必要が出てきますね。
元配偶者双方とも収入が増減することはよくありますし、被扶養者や扶養者が増えるときもあります。
様々な基礎事情が変更することは珍しくはありません。
 

事情の変更により従前の約束や調停、審判結果を維持するのが不公平となった場合には、金額を増減することができ、そのための調停、審判手続が用意されています。婚姻費用の増額・減額、養育費の増額・減額の調停・審判ですね。
 

事情の変更としてよく主張されることは、収入の増減、被扶養者の増加(子の誕生)ですが、限定はされていません。

勿論、事情の変更があったら自動的に変更されるわけではないです。

事情の変更があったことは前提として、現在の婚姻費用養育費を維持することが当事者の公平を害することが必要です。
単純に双方の収入状況が変わったから変更してくれるわけではないのです。
減額調停あるいは増額調停時の状況により改めて相当な養育費婚姻費用を算定するというイメージではありません。いったん決めた金額を維持するのが公平を害するかどうかの判断がなされます。
増減金額も具体的な状況によります。その時点での算定表所定の金額になるというわけでもありません。

再婚等により被扶養者の数が増えた、あるいは扶養者が増えた場合を除いて、簡単には変更してくれるわけではありませんが、具体的な経済状況等も説明して変更してもらった例も勿論あります。

なお、事実上の話ですが、合意や調停で決めた婚姻費用養育費は、審判・訴訟で決めたそれらよりも変更し難いと言われています。同意により決めたのであれば、同意に至る様々な事情が考慮されてしまうからです。
一概にそうと言い切れる話ではないですが。

養育費婚姻費用が多すぎる、あるいは少なすぎると感じられたなら、何か前提とされた事情が変更しているはずです。
法的にどのように主張を組み立てて増減ができるのかを、専門家とご相談ください。

 

離婚婚姻費用養育費財産分与慰謝料請求等、離婚問題のサポートはなかた法律事務所にご用命を。
 

広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所
広島市中区上八丁堀5-27-602

https://www.nakata-law.com/

 

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顧問弁護士のご活用をされてみませんか [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

今回は、顧問弁護士の活用のお話をさせていただきます。

顧問契約を弁護士とされている中小企業は少ないかもしれません。
 
「法的なトラブル・問題が生じたら個別に弁護士に相談すればいい」と考えられる企業さんもあるでしょう。
また、「うちには法律問題が頻繁に生じるわけではないから必要ない」という企業さんも多いでしょう。
 
確かに、個別の法律問題に相談、対処してもらうだけの弁護士ならわざわざ顧問契約を締結する必要はないかもしれません。
 
もっとも、その場合でも、顧問弁護士がいると、すぐに相談できる、すぐに対処してもらえる、安く対処してもらえるというメリットは当然あります。
 
しかし、顧問弁護士は個別の法律問題を処理するだけが仕事ではありません。

中小企業は一つでもリスクが顕在化すると経営継続に危険をもたらします。
大きな契約1つでもトラブルが発生すると、資金繰りが破綻してしまいます。

リスクは顕在化してから対処するのでは不十分であり、予めリスクの発生を防ぐ必要があります。

中小企業にとってリスクの回避、排除は必須です。
顧問弁護士は、企業に寄り添って、法的なリスクを予防的に下げることが大事な仕事なのです。
 
社長様が気づかない潜在的な問題点は多々存在します、しかも中には企業の存立に影響を及ぼしかねないリスクもあります。「これまで何もなかったからいい。」ではなく、日々顧問弁護士に相談等をすることで「これからも何もないようにする。」ことが必要があります。

企業には法的な問題点が、社長様が考えられるより多く存在します。
リスクは法律を通じて顕在化します。法律的な観点からのチェックが必須です。
できれば、個々の問題に対処するだけではなく、定款、就業規則、賃金体系、契約関係等々の見直しから行うべきです。
また、日頃からいろいろな相談をする中で、一つ一つリスクを潰していくことが大事でしょう。
 
また、企業には必ずイノベーションが必要です。企業自体に寿命があるのはご存知でしょう。
寿命に至らずとも、組織の硬直化、営業の硬直化により、外部環境への対応が遅れる、内部環境が悪化するということは特別なことではありません。
再生企業に陥るケースはほとんどイノベーションに後れた企業です。
 社長様は、お立場上、周りにイノベーションを提案するブレーンを作ることは難しいものです。
意識せずともイノベーションが遅れてしまいがちです。
組織、体制、労務管理等々のイノベーションについても、法律の仕組みを活用しなければいけない場面が多いです。
そのため、社長様には、是非、顧問弁護士等の専門家のブレーンを用意し、それを活用しながら本業に邁進していただきたいと思います。
やはり日頃から様々な相談をするのがいいのではないでしょうか。
もちろん、アドバイスが必要なのは純法律的な問題だけではありません。
 
さらに、顧問契約のコストはお考えになるよりも低廉なケースが多いです。
予想される事務量等にもよりますが、月3万円から、ぐらいが相場でしょうか。
定額のコストを支払って本業に邁進していく、決して無駄なコストではないと思います。
 
ただし、顧問弁護士には、企業のことがわかる、金融のことがわかる、数字がわかる等、典型的な従前の弁護士と異なった資質が要求されるでしょう。
法律だけしか知らないという弁護士であれば対応できませんね。用心棒的な顧問弁護士しかできません。
 
当職も、銀行勤務経験、内部統制の資格等の企業法務、金融知識、会計知識のストックとは別に、様々な企業さんとの勉強会、研究会、セミナー等を担当しあるいはそれらに参加することにより企業のことをよりよく知り、法科大学院にて税法の講師を担当して税務知識も蓄え、あるいは他士業との連携を深めてワンストップサービスの提供に努めるなどし、企業の皆様の多様なニーズに対応できるよう準備をしております。
 
なお、蛇足ですが、顧問弁護士は、企業様の方から積極的に活用してください。
案件を多く抱える弁護士が能動的に日々のモニタリングを行うことはなかなか困難です。
声をかけていただければ、勿論最優先で検討するでしょう。
企業が能動的に何事でも相談する、その中で弁護士に考えてもらう。という風にしないと、名ばかりの顧問弁護士になってしまいがちですので、ご注意ください。
 
顧問弁護士のご用命は是非なかた法律事務所に。
 
広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所
広島市中区上八丁堀5-27-602

 

https://www.nakata-law.com/

 

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