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旧コラム 企業法務: 2018年2月
現在のコラムはこちらから
中小企業のリスク管理とは3 [企業法務]
広島市の弁護士仲田誠一です。
中小企業がとるべきリスク管理についてお話しし、今回が3回目で最後です。
前回は、リスクを洗い出し、分類し、保険を掛ける、では残ったリスクの対応はどうするのか、というところまでお話しました。
中小企業にはリスクの予防・リスクの排除が必要です。ひとつでも顕在化してしまうと経営継続自体が危険にさらされることが珍しくありません。
保険で対応できずに残るリスクは、弁護士(あるいは税務に関しては税理士)に、リスクを予防する仕組みを考えてもらってください。
中小企業にリスク管理を担う部署、人材を割く余裕はないかもしれませんし、かつそれは必要ありません。
また、リスクは法律を通じて損害賠償その他の責任の形で顕在化します。
法律的な観点からの対処は必須なはずです。
専門家によるリスク診断、その後の対応にはコストはかかります。しかし、多少費用がかかっても、仕組みづくりに一度手を付ければ何年かは通用するでしょう。
万が一リスクが顕在化した時の多大なコストを考えると、保険料と同じ感覚で費用をかけて欲しいと思います。
卑近な例で言うと、従業員のマイカー通勤を許している会社で、従業員の自動車保険の管理をしていない会社があります(無制限の自動車保険の加入、使用目的を「通勤・通学」にしているか定期的に確認します)。
通勤事後が起きると、会社も責任追及され大変なことになります。管理をしなければならないのです。その手間はそうかかりません。
この程度の気付きの積み重ねが必要なのです。同じような例は幾例もあります。
リスク対応は、中小企業の身の丈に合った、シンプルかつルーティン化できるものでなければなりません。
そこが肝です。
大上段に構えた対策は管理コストを発生させてしまいますし、どうせ定着することはありません。
最低限の分離とチェック、そして記録化ですね。
当たり前にできるような仕組みです。
それには各会社に合ったやり方を検討しないといけません。
当職は、内部監査の知識・経験もあることから、中小企業に適合したリスク対応を研究・実践しているところです。
リスクへの対応は、決して後ろ向きの仕事ではありません。
会社の継続、あるいは収益に直結する経営戦略です。
最後に、簡単に申しますと、保険で対応できるものは保険へ、そうでないものは専門家によるオーダーメイドの仕組み作りということで、中小企業のリスク対応は完成します。
中小企業はそれ以上のコストをリスク管理にかけられませんしかけるべきでもありません。
かつ、リスク対応は中小企業にとっても経営戦略として必須事項です。
少なくとも10年に1度は、会社のチェック、リスク診断をされることを強くお勧めします。
人間ドックは年に1回行かれるのでしょう。会社も本当は数年に一度は点検した方がいいのでしょうね。
顧問弁護士、企業法務サポートのご用命は是非なかた法律事務所に。
広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所
広島市中区上八丁堀5-27-602
中小企業がとるべきリスク管理についてお話しし、今回が3回目で最後です。
前回は、リスクを洗い出し、分類し、保険を掛ける、では残ったリスクの対応はどうするのか、というところまでお話しました。
中小企業にはリスクの予防・リスクの排除が必要です。ひとつでも顕在化してしまうと経営継続自体が危険にさらされることが珍しくありません。
保険で対応できずに残るリスクは、弁護士(あるいは税務に関しては税理士)に、リスクを予防する仕組みを考えてもらってください。
中小企業にリスク管理を担う部署、人材を割く余裕はないかもしれませんし、かつそれは必要ありません。
また、リスクは法律を通じて損害賠償その他の責任の形で顕在化します。
法律的な観点からの対処は必須なはずです。
専門家によるリスク診断、その後の対応にはコストはかかります。しかし、多少費用がかかっても、仕組みづくりに一度手を付ければ何年かは通用するでしょう。
万が一リスクが顕在化した時の多大なコストを考えると、保険料と同じ感覚で費用をかけて欲しいと思います。
卑近な例で言うと、従業員のマイカー通勤を許している会社で、従業員の自動車保険の管理をしていない会社があります(無制限の自動車保険の加入、使用目的を「通勤・通学」にしているか定期的に確認します)。
通勤事後が起きると、会社も責任追及され大変なことになります。管理をしなければならないのです。その手間はそうかかりません。
この程度の気付きの積み重ねが必要なのです。同じような例は幾例もあります。
リスク対応は、中小企業の身の丈に合った、シンプルかつルーティン化できるものでなければなりません。
そこが肝です。
大上段に構えた対策は管理コストを発生させてしまいますし、どうせ定着することはありません。
最低限の分離とチェック、そして記録化ですね。
当たり前にできるような仕組みです。
それには各会社に合ったやり方を検討しないといけません。
当職は、内部監査の知識・経験もあることから、中小企業に適合したリスク対応を研究・実践しているところです。
リスクへの対応は、決して後ろ向きの仕事ではありません。
会社の継続、あるいは収益に直結する経営戦略です。
最後に、簡単に申しますと、保険で対応できるものは保険へ、そうでないものは専門家によるオーダーメイドの仕組み作りということで、中小企業のリスク対応は完成します。
中小企業はそれ以上のコストをリスク管理にかけられませんしかけるべきでもありません。
かつ、リスク対応は中小企業にとっても経営戦略として必須事項です。
少なくとも10年に1度は、会社のチェック、リスク診断をされることを強くお勧めします。
人間ドックは年に1回行かれるのでしょう。会社も本当は数年に一度は点検した方がいいのでしょうね。
顧問弁護士、企業法務サポートのご用命は是非なかた法律事務所に。
広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所
広島市中区上八丁堀5-27-602
https://www.nakata-law.com/smart/
(なかた法律事務所) 2018年2月21日 15:04
中小企業のリスク管理とは2 [企業法務]
広島市の弁護士仲田誠一です。
中小企業のリスク管理の続きです。
中小企業のリスク対応はどうするべきなのでしょうか。
経営者の方にリスクの管理をしてくださいとは非現実的なことであり、当職も言いません。
中小企業経営者としてやるべき仕事が他にいくらでもあります。
それではどうするのでしょうか。
簡単に言えば、保険の本当の活用と専門家の助けを得ることです、言わば人間ドックならず事業ドックにように会社を診断してもらい、リスクの顕在化の回避・予防をすることです。
今回は、なぜ、保険の活用なのでしょうかというお話をします。
それは、リスクが顕在化するのは最終的にはお金の形だからです。
保険をかけられるものであれば、保険をかければ十分ですね。保険金で対応できます。
かつ、保険の活用によりリスク管理ができるようになるというメリットもあります。
大企業は、リスク自体を数値化して管理することを管理部門を用意し行っています。
私も銀行員時代に携わったことがあります。
中小企業にはそのようなことはできません。経営資源をそこに投入することはできませんし、リスクを数値化すること自体が困難です(ある程度のロットがなければリスク管理は難しいです)。
それが、保険により対応することにより、保険料という目に見える形でコストを予算化できます。
できなかったはずのリスク管理ができるようになるのです。
保険の管理は必要ですが、それも気の利いた保険代理店に投げればいいのです。
だから保険の活用なのですね。
保険の活用には、まず、リスクの洗い出しをします。
御社の商流に沿って、オーダーメイドで確認をしていきます。この点は、必ず弁護士に見てもらってください。なぜなら、リスクは「法律を通して」顕在化するからです。
次に、洗い出されたリスクを保険で対応できるものとできないものに区分けします。
事業承継や退職金等のリスクには生命保険、その他は損害保険でしょう。
保険で対応できるものは、予算との兼ね合いに応じ、すべて保険を掛けます。
あとは保険の管理をすればいいだけです。
保険が掛けられるリスクはすべて保険で対応した方がいいですね。
後は、予算をどれだけかけられるかの経営判断です。
勿論、すべてのリスクに保険を掛けられるわけではありません。
では、保険が掛けられないリスクはどう対応すればいいのでしょうか。
次回にお話しします。
顧問弁護士、企業法務サポートのご用命は是非なかた法律事務所に。
広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所
広島市中区上八丁堀5-27-602
中小企業のリスク管理の続きです。
中小企業のリスク対応はどうするべきなのでしょうか。
経営者の方にリスクの管理をしてくださいとは非現実的なことであり、当職も言いません。
中小企業経営者としてやるべき仕事が他にいくらでもあります。
それではどうするのでしょうか。
簡単に言えば、保険の本当の活用と専門家の助けを得ることです、言わば人間ドックならず事業ドックにように会社を診断してもらい、リスクの顕在化の回避・予防をすることです。
今回は、なぜ、保険の活用なのでしょうかというお話をします。
それは、リスクが顕在化するのは最終的にはお金の形だからです。
保険をかけられるものであれば、保険をかければ十分ですね。保険金で対応できます。
かつ、保険の活用によりリスク管理ができるようになるというメリットもあります。
大企業は、リスク自体を数値化して管理することを管理部門を用意し行っています。
私も銀行員時代に携わったことがあります。
中小企業にはそのようなことはできません。経営資源をそこに投入することはできませんし、リスクを数値化すること自体が困難です(ある程度のロットがなければリスク管理は難しいです)。
それが、保険により対応することにより、保険料という目に見える形でコストを予算化できます。
できなかったはずのリスク管理ができるようになるのです。
保険の管理は必要ですが、それも気の利いた保険代理店に投げればいいのです。
だから保険の活用なのですね。
保険の活用には、まず、リスクの洗い出しをします。
御社の商流に沿って、オーダーメイドで確認をしていきます。この点は、必ず弁護士に見てもらってください。なぜなら、リスクは「法律を通して」顕在化するからです。
次に、洗い出されたリスクを保険で対応できるものとできないものに区分けします。
事業承継や退職金等のリスクには生命保険、その他は損害保険でしょう。
保険で対応できるものは、予算との兼ね合いに応じ、すべて保険を掛けます。
あとは保険の管理をすればいいだけです。
保険が掛けられるリスクはすべて保険で対応した方がいいですね。
後は、予算をどれだけかけられるかの経営判断です。
勿論、すべてのリスクに保険を掛けられるわけではありません。
では、保険が掛けられないリスクはどう対応すればいいのでしょうか。
次回にお話しします。
顧問弁護士、企業法務サポートのご用命は是非なかた法律事務所に。
広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所
広島市中区上八丁堀5-27-602
https://www.nakata-law.com/smart/
(なかた法律事務所) 2018年2月14日 10:27
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