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旧コラム 閑話休題: 2011年2月

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「ワーカーホリック,遺産分割しないと等」【閑話休題11】

弁護士の仲田誠一です。catface


昨日は,仕事が結局抜けられず,残念ながら交流会には参加できませんでした。またの機会があれば是非参加したいと思います。

明日から三連休ですが,また雪が降りそうですね。家族サービスのために,一日でも休みを確保したいと思います。

ところで,最近はもうワーカーホリック(仕事中毒)ははやらないのでしょうか。仕事をセーブしろと忠告を受けることが多くなってきました。依頼者さんから,いつ休んでいるのか?との質問もよく受けます。
ワーカーホリックなんて80年代のアメリカの負け惜しみで作られた言葉だと思っていましたが,時代は変わったようです。
といっても,私を心配して忠告してくれる方がほとんどですので,最近はそれに従っているつもりです。特に,一度体を壊してからはセーブしているつもりですが,まだまだなようです。

ほぼ何もないところから事務所を立ち上げたため,仕事のあることのありがたさ,頼られる喜びは,人一倍のものがあります。そのため,どうしても仕事優先になってしまい,なかなか他に目を向けられません。

本当はいろいろな自己研鑽や趣味に頑張る,人との交流を拡げるなど,人間性や知識を高める努力をしていかなければいけないとわかっているのですが…

どうしても,目の前の依頼者さん,ご相談を優先してしまいます。

中長期的な見方ができない,悪い経営者の見本かもしれません。

愚痴はこの辺で止めときます。

さて,遺産分割をしていない,預金などは分けたが不動産はそのままにしてある,などのケースは意外に多いようです。最近よく相談を受けます。

私のところに相談に来る方は,なにかしらの問題を抱えて来られます。相続がまた発生したために何とか整理したい,不動産を売却したい,不動産のトラブルを解決したい,破産せざるを得なくなった,などの事情です。

今回の相続問題を抜本的に解決するためには,前の相続も解決しないといけません。不動産を売却するには,名義を1人に集めるか,相続人全員で売ることが必要です。不動産トラブルに対応するにも,他の相続人の協力が必要なケースが多いでしょう。

1代前の相続が終わっていないということなら,まだなんとかなるかもしれません。
しかし,2代前,3代前,しかも明治民法の家督相続の時代の相続もかかわっているということであれば,相続が枝分かれした結果,多数の相続人が全国に散らばって登場したり,存在しないはずの人の戸籍が残っていたり,あるはずの戸籍がなかったり,など問題が複雑化します。

最近は,相続人の1人が海外に移住や長期赴任しているケースも多いでしょう。

時間が経てば経つほど,相続人全員の合意によって,遺産を分割ないし整理することは困難となるわけです。

一方で,口約束などで不動産を受け継いだケースでは,時間が経てば経つほど,それを証明することが難しくなっていきます。登記を直したいと思っても,会ったこともない相続人全員の合意を取ることは難しいかもしれません。

その場合には,時効で不動産を取得したとの訴訟を相続人全員に対して起こさないと登記をまとめることができません。そもそも相続人全員を確定する作業は大変ですし,行方不明の人や海外にいる人,戸籍だけ残っている人などがいると,さらに対処が大変です。

相続問題はできるだけ問題が起きたときにすぐ解決をする必要があります。しんどいからといってそれをしないのは,単なる問題の先送りになってしまいます。将来,さらに問題を複雑化させてしまうおそれが高いことです。

後の人のことを考えると,今の人が頑張って解決しなければなりません。

 


法律相談の対応について【閑話休題10】

弁護士の仲田誠一です。


みなさんが法律相談を受ける際,どのような回答をもらえば満足されるでしょうか?

是非任せてください!やりましょう!という回答をもらえれば満足する方もいらっしゃるかもしれません。

しかし,弁護士の仕事は,安請け合いをすればいいというものではないと思っています。相談者のご希望に添えない可能性がある以上は,安請け合いをし てはお互いに不幸になります。弁護士費用だけを払って,結果は満足できなかった,話が違うじゃないか,とトラブルになる素です。

法律上は,弁護士は結果を請け負うものではなく(請負契約ではなく),事務処理を委任される(委任契約)ものです。ただ,相談者はやはり結果を求める傾向にあるのは事実です。

尊敬する先輩弁護士に,弁護士の仕事は「納得」を与えることだと教えられた経験があります。

その教えもあり,私は,法律相談の際,弁護士に依頼しても結果が出ないような最悪なケースの説明に時間をかけます。その上で,納得していただけるなら仕事を受任するように心がけています。

もちろん,相談者にメリットがないようなご相談は,弁護士に依頼してもメリットがないと説明して,基本的にお断りしています。

そのため,どうしてもマイナスの話に割かれる時間の方が多くなり,相談者の方にとっては,やる気がない弁護士だ!と感じられてしまうこともあるのではないかと思われ,事件の受任につながらない(相談で終わってしまう)ケースもあるのではないかと感じています。

簡単に「任せてください,やりましょう」といってしまえば,私に依頼される方が増えるのかもしれません。

それでも,私としては,最悪なケースやデメリットを十分に説明することが,相談に対する誠実な対応だと信じて,このようなスタイルを続けようと思っています。


今回は,ただの私のつぶやきを書かせていただきました。

失礼します。


「新人研究発表会,未公開株など」【閑話休題9】

弁護士(広島弁護士会所属)の仲田誠一です。catface


昨日は,広島弁護士会で消費者委員会の新人研究発表会がありました。
新人研究発表会とは,新人弁護士が消費者問題の中からテーマを選んで研究し,弁護士会員向けに発表するものです。今回のテーマは,未公開株詐欺等でした。よく研究されていて,勉強になりました。


私も,未公開株や社債に絡む詐欺でお金を騙し取られたというご相談を時々受けます。

未公開株については,最初に未公開株の購入を勧めるパンフレットが届き,その後別の業者からその株を買いたいとの連絡があり,被害者をその気にさ せる,というケースが多いように感じます。劇場型詐欺と呼ばれます。もちろん,最初にパンフレットを送る業者と後から購入を持ちかける業者はグルで す。

社債については,もっともらしい新聞記事などで信用させて,購入させるケースが多いのかなと思います。また,詐欺の被害にあった方が,その損を取り 返そうとまた詐欺にあるケースも多いです。業者も被害者のリストを持っているようで,次々と勧誘されてしまいます。さらに,詐欺が明るみに出ないように少 額の配当を払い続け,信用させた上で,配当が止まって被害者が騙されたと気づいたときには,もう業者は逃げている,というケースも多いです。

まともな未公開株や社債について,一般の不特定の人に(あなたが当選したなどと言います),購入を勧誘することはありえません。もちろん,未公開株を売ってくれる人を探している,という電話をかけてくる業者もありえません。本当にないです。

そのような勧誘や電話を受けたら,十中八九詐欺だと思ってください。

一旦,お金を払ってしまうと,それを取り戻すのは困難な場合も多いです。契約をしてもまだお金を支払っていなければ,弁護士等が掛け合えば請求をしてくる業者はほぼないです。支払いを断るのは簡単です。

詐欺かな?と思った時点はもしかしたら遅いかもしれません。未公開株などの高額やよくわからない商品を購入する際は,購入する前に誰かに相談してください。取引のある銀行や証券会社の営業マンに聞くだけでもいいです。

比較的,お金の余裕のある年配の方が詐欺にあるケースが多いと思いますので,ご家族も,様子がおかしいなと思ったら,ぜひ話を聞いてください。

怪しいな,と思ったら,業者に確認する必要はありません。業者は,いろんな話をして丸め込もうとしますので意味がありません。

そのような時は,専門家にすぐに相談してくださいね。confident

 

penじっくり話し合い、問題解決に導く法律のプロ 弁護士仲田誠一の取材記事はこちら!
(http://pro.mbp-hiroshima.com/nakata-law/)


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