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事業のリスクはすべて法律に通じる [企業法務]

広島県広島市の弁護士仲田誠一です。

 

今回の企業法務コラムは、会社を取り巻くリスクの把握、管理等はすべて法律に通じるというお話です。

企業法務は、企業のリスク管理を担うと考えています。
かつ、企業のリスク管理には、法律家の助けが必須だとも考えています。

 

多くのリスクを作るのは何でしょうか。法律です。


まず、法律で損害賠償義務、契約責任、その他法定責任が決められています。
法律や判例が変わると今まで隠れていたリスクが問題となるケースも珍しくありません。

法律が様々な手続も定めていますね。法定手続の瑕疵、懈怠も大きなリスク原因です。


また、リスクが顕在化する場合には、多くは(金銭的評価のできる損失の多くは)、法律の世界を通して、金銭的な責任が表面化していきます。

上述のように法律の定めやルールに従って、リスクが顕在化します。

顕在化したリスクの解決にも、訴訟等の法的手続あるいは和解等の場でも法的見解に基づいて、最終的な責任が決まっていきますね。

 

リスクの多くが法律に従って発生し、法律を通じて顕在化していくのであれば、リスク管理には法律的な観点が必要ですね。

法務リスクは狭く捉えられるものではないのです。

リスクを排除する、リスクを回避する、リスクを低減するという作業では、法律的観点から責任が発生する事態を排除・回避する仕組みを作るという作業が大きいウェートを占めるはずですね。

 

例えば、経営は契約の積み重ねです。それぞれにリスクがあります。

業界慣行・経験により「これで大丈夫だ」と思ってご商売をされていませんでしょうか、そのようなものは裁判では通用しません。
企業トラブルはほぼ契約内容の解釈により結論が出ますが、それは法的に解釈されるのです。

リスクが顕在化したら損失は甘んじて受け入れるというのであれば、そのような経営姿勢でいいのかもしれません。
しかし、実際にトラブルが発生した際にもそのように達観できる経営者の方は少ないでしょう。

勿論、損失は経営にも影響を与えます。大きな契約1つにでも紛争が発生したら、コストがかかるだけではなく、資金繰りの悪化に即繋がりますね。
契約の積み重ねの中で最低限の抑えだけでもしておけば、紛争発生は防ぐことができますし、紛争の早期解決にも繋がります。

 
「簡単な〇〇だけでも記録に残しておけば裁判に勝てたのに!」と感じる裁判は珍しくありません。

ノーガードで経営をされている例が驚くほど多いと感じています。

企業は、その活動全般について、リスクを診断し、リスクの回避、トラブル発生予防をしていかないといけません。
その方が最終的なコストは安くなるはずです。


日頃から、法律的な観点で企業防衛を図る意識が必要であると思います。

 

顧問契約、契約トラブル、企業法務サポートのご用命は是非なかた法律事務所に。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所

広島市中区上八丁堀5-27-602

https://www.nakata-law.com/
 

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