よくある質問 4ページ目

親族が亡くなりましたが、相続の話し合いをする前に何をすればいいでしょうか

遺言の有無を確認してください。遺言がある場合にはどなたかが出してくるとは思います。公正証書遺言の有無は公証人役場に問い合わせることもできるようです。

遺産分割の流れは、①相続人の確定、②遺産の範囲の確定、③具体的な分け方の合意、と続いていきます。
話し合いの前には、①相続人の確定と②遺産の範囲の確定が必要でしょう。
相続人が誰なのか、養子縁組の有無、婚外子、前婚の子の有無等を戸籍に基づいて確認する必要があります(被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍をすべて取得します)。
同時に、遺産には何があるのか確認をしないといけません。

相続人は金融機関で調査することができます。なお、金融機関に相続発生の連絡をすると口座が凍結されますので誰かが無断でお金を引き出さないようになります。
不動産に関しては登記を確認した方がいいでしょう、先代の名義のままといった例も少なくありません。


相続人の調査を弁護士に依頼できるのでしょうか

戸籍を取得し、相続人を調査することが大変なケースもあります。
相続人の調査から弁護士に依頼することができます。関係者がたくさんいる、戸籍が多岐にわかれる場合は、依頼されれば手間が省けるでしょう。
相続人の調査のご依頼を受けることはできます。

相続預金の調査はどうやってすればいいのでしょうか。

弁護士等にも相続預金の調査を依頼できます。
ただし、相続人はご自身が金融機関に調査(残高証明の取得や取引履歴の取得)をお願いできます。その方が簡便ですので、基本的にはそちらをお勧めしています。

弁護士に相続の依頼するのはどのタイミングがいいのですか。

ケースバイケースで弁護士に依頼するタイミングは異なります。

相続人の調査から依頼しなければならないケース(親族関係が複雑、連絡先もわからないケースなど)
②当人同士で協議が始められないケース(縁遠い、遠方の相続人がいるケースなど)
③遺産分割協議が決裂した、あるいは他の相続人から一方的に印鑑などを要求されたケース
④最終的に話し合い結果を遺産分割協議書を作成してもらうケース
など、個々の事情に応じて弁護士の関わり合い方も千差万別です。

早めに弁護士に相談し、弁護士に依頼する必要があるのか、あるとしたら依頼するタイミングを確認されたらよいと思います。

遺言が見つかった場合、どうしたらいいでしょうか

公正証書遺言以外の場合、家庭裁判所に持参して、相続人や代理人の立会いの下開封しなければなりません。これを検認手続といいます。
検認手続は、遺言の偽造などを防ぐとともに、相続人全員に遺言が見つかったことを知らせる為の手続です。
検認手続きを経ずに勝手に開封してしまっても遺言が無効とはなるわけではありませんが、5万円以下の過料が課せられることもあるので注意して下さい。
公正証書遺言の場合は、検認手続は不要です。遺言執行者により遺産分割手続をすることができます。



遺産分割が済んでから遺言が見つかったらどうすればよいでしょうか

この場合も検認の手続きが必要なのは同様です。
ただ、遺言の内容によっては、相続人の範囲や相続財産の範囲が変わってくるため、これにより、以前なされた遺産分割協議が無効となり、遺産分割をやり直さなければならない可能性があります。
 

遺言書はどうやって作ればいいのですか?

遺言書の作成というと、一般的には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」が利用されるでしょう。
自筆証書遺言とは、その名のとおり、自署により作成します。正確には、遺言を作成する人が、遺言全文、日付及び氏名を自署し、それに印を押して作成します(民法968条)。
最近は遺言書キットのようなものが売られていますが、それも自筆証書遺言です。

公正証書遺言とは、これまたその名のとおり、公証人が作成するものです。原則として公証人役場に本人及び証人が出頭し、公証人が内容を聞き取った上で作成してくれます。
遺言は、方式を誤ると無効になってしまうものであり(「要式行為」といいます)、また表現を誤ると無駄になってしまうものです。
せっかくご家族のことを想って作成しても意味がなかったということにもなりかねません。将来の争いを確実に起こさない形であなたの意思を後生に残すためには、費用や手間がかかっても公正証書遺言が安心だと思います。また、公正証書遺言は家庭裁判所において、遺言書を確認する「検認」という手続きの必要がないというメリットもあります。
 

遺言の作成は必要ですか?

遺言は、作成する必要はありませんが、作成した方が望ましいです。
言うまでもなく、遺言はあなたの「最期の意思」です。あなたの思いを遺産の分配などに実現したい場合に、遺言が役に立つのは当然です。

もっとも、遺言はむしろ「残されたご家族の幸せ」のために必要です。残念ながら、相続を機に家族が対立することは決して珍しくありません。遺産の大小にかかわらずです。
遺言により、法定相続分による分割(形式的な平等)の不都合を防ぎ、相続人間の争いを防ぐことは、残されたご家族のために大切です。ご家族への最期の愛情表現、あるいはケジメとして遺言書を作成することをおすすめします。

お子様のいらっしゃらないご夫婦の場合には、一方が亡くなられた場合には、配偶者のほかに義理の父母(父母が既に亡くなられている場合には兄弟姉妹、兄弟姉妹が亡くなられている場合には甥姪)にも法定相続分が発生してしまいます。相続財産が預金ならまだしも、ご自宅を所有している場合には共有状態となってしまい、争いが起こって、残された配偶者が自宅の維持に困ることまで考えられます。兄弟姉妹には遺留分はないため、相続人が配偶者と兄弟姉妹になるケースでは、遺言さえ書いておけばトラブルが防げます。

事業者の方は、事業承継の問題となります。事業資産や持ち株の後継者へのスムーズな引継ぎが必要です。遺言が活用されます。

遺言の内容と異なる遺産分割をしていいか。

遺言で異なる遺産分割を禁じていない限り、相続人全員が合意すれば、遺言と異なる遺産分割も可能です。
ただし、相続人以外の受遺者がいるケースではその受遺者の同意(放棄)が、遺言執行者が指定されている場合には遺言執行者の同意が必要です。


訴状が届いたらどうしたらいいですか。

裁判所から届いた封筒の中に、訴状、証拠の写し、期日呼出状、答弁書の用紙などが入っていると思います。
訴状と証拠の写しを見ると、誰があなたを訴えており、何を請求しているか、その根拠がわかります。
期日呼出状を見れば、第1回口頭弁論期日(最初の裁判の日)がわかります。
答弁書は、訴状に対するあなたの答えとあなたの主張を書いて出すものです。答弁書を出してください。答弁書を出せば初回期日は欠席してもかまいません(犠牲陳述)。

訴状が届いたら、弁護士に代理人を依頼するかどうかは別としても、すぐに弁護士に相談してください。答弁書の書き方もよくわからないと思います。

届いた訴状をそのまま放っておくと、原告の請求がそのまま認められた判決が出てしまい、強制執行も可能となってしまいますのでご注意ください。

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