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契約トラブル
契約トラブルのご相談
そのため、企業トラブルの多くは、契約トラブルの部類に属します。
事業活動は契約の積み重ね
法律から直接発生する権利義務はごく一部であり、事業活動のほとんどが契約関係で解釈されます。
契約書を作成していないケースも多いでしょう。いったんトラブルが生じると、契約書がなくても、契約関係の解釈により解決されます。
「これまで問題なかったから。」「業界慣行があるから。」は、経営者にとって禁物です。
企業トラブルの訴訟解決を受任するケースのほとんどは、これまで何度か取引していた相手との間で、かつ業界慣行に従った上で、なおトラブルが生じたケースです。
最初からトラブルがある先とは取引しないでしょう。上手く行っていた取引先との間でトラブルが発生するのです。
事業活動が契約の積み重ねであるということは、事業活動のリスクの大部分は契約リスクに収れんされるということになります。
契約責任を問う、あるいは問われるのが多くの企業トラブルです。仮に不法行為責任の形をとっても取引的不法行為は契約関係を基礎とします。
契約書の意味
契約書がなくても契約は存在します。
取引先等とのトラブルの解決をする際には、契約内容がどうだったかが客観的に認定され、当事者の権利義務関係が判断されます。
契約関係の解釈において、契約書(名称にかかららず合意書面)は非常に証明力が高い証拠です。当事者で作成された契約書であれば、通常はそのとおりの事実認定がなされます(「処分証書の法理」といいます)。
契約書がないケースあるいは契約書に不備があるケースでは、見積書、発注関係書類、メール、FAX、その他周辺の事実関係などを基に、主張する契約関係を立証していかなければなりません。
口約束、「言った言わない」は、裁判では無視されるといっても過言ではありません。
契約書、あるいは合意書は、トラブルが発生した際の解決の武器として、ぜひとも作成しなければなりません。
・トラブル防止のマニュアルとして
一方で、契約書類は、トラブル防止のマニュアルです。契約書類をきちんと作成していれば基本的に契約トラブルは発生しません。
契約書に則って当事者が履行を行い、仮にトラブルが発生しそうでも契約書の取り決めに従って処理されることになります。当事者がそれと違うことを主張しても仕方がありません。
口約束と違い、取り決めが明確になっている以上、当事者の認識のズレも生じません。
もちろん、契約書類があっても、あらゆる事態を想定した取り決めがなされていなかったり、不備があったりすると、トラブルの発生は防ぐことはできません。
契約書類を見て、契約成立から契約履行・債権回収まで、あるいはトラブルが生じた際の処理等、仕事の流れを辿れるかどうか確認してください。
トラブルを見越し、解釈の余地のない契約書類を作成し、トラブルを防止することが大事です。
契約トラブルの防止が肝要です
契約トラブルはまずその発生を防止することが肝要です。
中小企業では、1つの契約トラブルが顕在化しただけで、その解決に多大なコストがかかり、また入金が遅れるなどして資金繰りや事業の継続に支障を来しかねません。
まずは契約書を作成しましょう。もちろん、抽象的な取り決めはトラブルを招くことになりますので、できるだけ明確な取り決め内容を書面化します。
かつ、契約内容が変更になれば、変更後の取り決め内容を明確に書面化してください。仕様変更や数量変更等、変更や修正があるケースはトラブルがとても多いです。当事者の認識のズレを招きがちです。
さらに、イレギュラーな対応は必ず書面化しないといけません。書面化し難い場合には何らかの記録化が必要です。書面化し難い事項こそトラブルの温床になります。
口約束や口頭での確認は容易に覆されます。「業界の慣行等で契約書なんか作っていないし、ましてや変更した都度書面を作らない。」とおっしゃる経営者も多いですが、一旦トラブルが生じてしまうと大変苦労されることになります。
契約書や変更合意書が作成できなくとも、取引過程での取り決め内容をFAXやメールなどで確認・記録化することが必要です。記録化があるとないとではずいぶん違います。
弁護士のサポート
トラブルでは、契約書等で明確に取り決めがなされていない事項に関する争いが生じていることが通常です(そうでなければすぐに解決できます)。
トラブルの解決では、上述のように客観的にどのような契約関係にあったのかが争われます。
明確な取り決め内容が書面化されていなければ、主張を裏付ける証拠や事実を挙げて立証していかなければなりません。
どのような証拠があるかによって、和解交渉での決着か訴訟での決着か等、採用する解決策も異なります。どのような証拠が必要か、証拠の評価等は、実際に訴訟経験を豊富に有する弁護士でなければなかなか理解しがたいところです。
かつ、生の事実を法的な主張として組み立てることには弁護士のサポートが必要です。
契約トラブルの解決方針を決める際には、弁護士の法的見解を得てください。
契約トラブルは早めに方針を決めて動くことが重要です。時間が立てば相手も開き直るでしょうし、証拠も散逸します。トラブルが生じたらできるだけ早くご相談ください。
なお、下請法の制定や消費者保護法制の整備(消費者契約法、特定商取引法等)によって、守らなければいけない契約ルールも増えております。企業活動内容によってはそのような法律の要求に合致した契約を行うことが必要です。
近時、そのようなトラブルの発生や行政指導を受けるといった事態も生じています。
企業を取りまく契約トラブルの適切な見極めには、法律面だけではなく、企業活動や業界など様々な企業に関する知識・経験も要求されます。
相談をしてみて、「事業のことをわかってくれない。」とストレスを感じさせることのない弁護士のサポートを得て対処してください。
弁護士仲田は、銀行業務経験、企業法務や内部監査に関する経験も豊富であり、弁護士としても企業法務を業務の柱の1つとし、そのような弁護士の1人であると自負しております。
ぜひ当事務所にご相談ください。
顧問契約により順次、あるいは一定期間のコンサルタント契約により、契約関係書類の点検・整備をし契約リスクを削減することもご検討ください。
契約トラブルに関するご相談の例
- 売買代金未払い、代金額の争いなど売買契約にまつわるトラブル
- 請負報酬未払い、報酬額の争いなど請負契約にまつわるトラブル
- 賃貸借契約にまつわるトラブル
- 継続的商品供給契約等継続的契約関係にまつわるトラブル
- 契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)にまつわるトラブル
費用
契約書の作成、確認
契約書の作成、確認 | 55,000円(消費税込)から |
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※契約の複雑さや特殊性などによって金額は違ってきます。
内容証明郵便の作成
依頼者様名義の内容証明の作成 | 11,000円(消費税込)から |
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弁護士名義の内容証明の作成 | 33,000円(消費税込)から |
※弁護士名の場合には、その後の示談、訴訟等をお引き受けすることが原則となります。
交渉・示談による解決
着手金 | 165,000円(消費税込)から |
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報酬金 | 標準:得られた経済的利益の11%(消費税込) |
訴訟による解決
着手金 | 275,000円(消費税込)から |
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報酬金 | 標準:得られた経済的利益の11%(消費税込) |
※別途裁判所に納める費用がかかります。
※経済的利益の金額や事案の複雑さにより異なります。
その他
顧問契約にてのご対応、あるいは一定期間のコンサルタント業務として対応をさせていただくことも多いです。